タップティム・クロープ(レッドルビー)。
チャオタイのランチセットで出されたデザートのひとつです。
クワイを着色したタピオカ等でくるんだもの。
シャリっとした食感とプニュっとした食感の違いが楽しめます。
これを「ヒシ(の実)」だと記載している文章によくぶつかります。
僕が最初に読んだシンガポールのガイドブックもそうでした。
なぜそうなるのか。
材料のクワイ缶詰は「water chestnut」という名で売られています。
しかし「water chestnut」は英語でヒシを指すのです。
ここで混乱が生じたものと考えられます。
エンサイクロペディア・アメリカーナ(1966年版)で調べてみると…
「ヒシ科ヒシ属の植物もしくはその実生。
(通常はTrapa natans、稀にTrapa bicornisを指す)
別名はwater caltrop、water nut、Jesuit's nut。
…<中略>…
アメリカ合衆国内のオリエンタル・ショップで売られている
chinese water chestnutは、Eleocharis dulcis、
すなわちカヤツリグサの球茎である」
(テキトーな日本語訳:kan)
なんだ、ちゃんと書いてあるじゃん。
Trapa natansはオニビシもしくはメビシ。
Trapa bicornisはトウビシ。
Eleocharis dulcisはイヌグロクワイ。
…って、合ってますか?>A倉くん&ほっしー
本来「ヒシ」を指す英語をクワイにあてはめちゃってるわけですね。
両方とも食用だし、水生植物だし。
「water chestnuts」ひとつとってもこの有様ですから、
動植物の名前が入った外国語の翻訳って大変なんでしょうね。
「昆虫記」の翻訳、好きでないとできないですよね、奥本先生。
2008年07月10日
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