2008年07月10日

タップティム・クロープ

タップティム・クロープ(レッドルビー)。

chaothai4.jpg

チャオタイのランチセットで出されたデザートのひとつです。

クワイを着色したタピオカ等でくるんだもの。

シャリっとした食感とプニュっとした食感の違いが楽しめます。


これを「ヒシ(の実)」だと記載している文章によくぶつかります。

僕が最初に読んだシンガポールのガイドブックもそうでした。

なぜそうなるのか。

材料のクワイ缶詰は「water chestnut」という名で売られています。

しかし「water chestnut」は英語でヒシを指すのです。

ここで混乱が生じたものと考えられます。


エンサイクロペディア・アメリカーナ(1966年版)で調べてみると…

「ヒシ科ヒシ属の植物もしくはその実生。
 (通常はTrapa natans、稀にTrapa bicornisを指す)
 別名はwater caltrop、water nut、Jesuit's nut。
 …<中略>…
 アメリカ合衆国内のオリエンタル・ショップで売られている
 chinese water chestnutは、Eleocharis dulcis
 すなわちカヤツリグサの球茎である」

(テキトーな日本語訳:kan)

なんだ、ちゃんと書いてあるじゃん。

Trapa natansはオニビシもしくはメビシ。

Trapa bicornisはトウビシ。

Eleocharis dulcisはイヌグロクワイ。

…って、合ってますか?>A倉くん&ほっしー

本来「ヒシ」を指す英語をクワイにあてはめちゃってるわけですね。

両方とも食用だし、水生植物だし。


「water chestnuts」ひとつとってもこの有様ですから、

動植物の名前が入った外国語の翻訳って大変なんでしょうね。

「昆虫記」の翻訳、好きでないとできないですよね、奥本先生。
posted by kan at 00:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 川崎ごはん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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