和菓子に使われる素材は限られますが、四季や自然を取り込むことで彩りを表現しますね。
マレー菓子はどうでしょう?
よく使われる素材はココナッツ、もち米や米粉、パームシュガー、小豆や緑豆、サゴ、タピオカ、パンダンリーフなど。
パンダンリーフはパンダンナッツパームの葉で、香りづけや緑色を出すのに利用されます。
熱帯特有の素材を除けば、和菓子と共通点があるかもしれませんね。
もちもちプルプルな、なじみのある食感も多いと思います。
ただし、色彩については派手なものが目立ちますね。
緑のがSerimuka、レインボーカラーのがラピス・サグ。
一番右は現地名がわかりませんでしたが、ベイクドタピオカかと。
Serimukaはココナッツミルクであえたもち米の層に、パンダン風味の緑色のプリンをのせたもの。美味しいです。
ラピス・サグはおそらく米粉+ココナッツミルクを使った餅菓子的なもので、それぞれに色をつけた層が特徴ですね。
ベイクドタピオカは、キャッサバをすりおろしたものにタマゴやココナッツミルクをあわせて焼き上げたもの。ちょっと不思議な食感です。
ところで。
ココナッツミルクに入った半透明なパールのデザート、よく見ますね。
あれのことを全部「タピオカ」って名前で片づけちゃってますけど、サゴ椰子由来の「サゴ」とキャッサバ由来の「タピオカ」があります。
で、マレー菓子のレシピでは、キャッサバをそのまま使ったものを、「タピオカ・ルーツを使用」と記載しているようですね。
そしてあの半透明のパールについては「サゴ」と記載することで、素材を分類しているようでした。ワタシの持ってるレシピ本では。
赤いのがアンクー・クエ、青いのがプルッ・インティ。
アンクー・クエは本来、赤ちゃんのお祝い用のお菓子らしいです。中には緑豆の黄色い餡が。餡はちょっとパサっとしてます。
プルッ・インティの鮮やかなブルーには驚かされますが、マメの仲間の青色の花からとった着色料なのだとか。
ココナッツミルクであえたもち米に青で着色し、ココナッツフィリングをのせて成形したもの。
ピサン・クエ。
これはバナナを包んだココナッツプリン的なもので、食べやすく、ハズレはないと思います。
クエ・ラピス。米粉のバームクーヘン的なものですね。
これも現地名はわかりませんでした。
サゴをかためてココナツをまぶしたものに蜜がかけられてます。くずもちに近い感覚です。
代表的なマレー菓子をいくつかいただいたつもりですが、これは意外に奥の深い世界かもしれません。
そして、お酒を飲まない文化とかかわっているようですので、酒飲みには用無しの世界かもしれません。
富山の赤と水色のかまぼこを思い出しました。
お菓子の本来の姿は神様への捧げ物だから、南の国の神様にはやはり華やかな南国の花のような色彩のお菓子が喜ばれるのでしょうね。
食べてみたいのは最後のサゴを固めたココナッツまぶし。私は絶対好きだと思うのよ。
食感は「むっちゃむっちゃ」てな感じでしたけど、
くずもちがお好きな方にはおススメだと思います〜