2012年07月20日

タシケント雑スケッチとまとめ

これが「うずうずウズベキスタン」最後のエントリでございます。

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アライバザールと、メトロ駅の地上入口。
地下鉄のMマークの後ろには警官がいます。

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ツム百貨店。
なかなかいいものが揃っている印象でした。
ここでトイレを探したのですがみつからず、質問してみると、
「この建物にトイレはない、外にある」と言われました。

代わりといってはなんですが、こんなものをみつけました。

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誰が何のために使うのか、巨大イス。

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コレがウズベク語で「トイレ」の表示なのですが、
そこに行ってみたらすでに使われてなくて、閉鎖されてました。
なんということだ。

ウズベク語はラテン文字への転換が始まっているのですが、
実際にはまだまだキリル文字の世界です。
キリル文字にはなじみのない人も多いと思いますが、
文字そのものには意外にすぐ慣れますよ。
そもそも慣れないと降りる駅名からしてわかりませんし…

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ツム百貨店からメトロのコスモナウトラル駅までの間の緑地には、
屋台ふうの本屋さんが並んでました。

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普通の本屋さんにも入ってみました。本は総じて高価です。
お、村上春樹の『1Q84』がある!
で、よく見たらほとんど全部がロシア語の本なのでした。

ウズベキスタンではロシア語も公用語ですので、
本を読む人にとってはロシア語でも全く問題ないのでしょう。

個人的に生物に興味があるもので、旅先の地域の図鑑など買いたいなあ、
と思いますが、途上国では現地語の図鑑というのはめったにありません。

例えば日本が歴史上どこかの国に組み込まれ、公用語が増えたとします。
新たな公用語のテキストが大量に流通するのは仕方ないとして、もしも、
肝腎の母語である日本語のテキストの流通量が極端に少なかったら…
それはさびしいなあと思いますね。

外国語で情報を得ることのメリットももちろんあるのでしょうけど、
できれば、その国の言葉での出版活動が発展するといいなあ。

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社会主義っぽいモニュメントですね。

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街路樹は根元が白く塗られています。虫よけの薬でしょうか。
ついでに電柱も。

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団地の遊具で遊ぶお子さま。こどもはどこでも一緒ですね。

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宿の近くにあるウイグル料理店「ビンケット」で、
ガンファンという料理をいただきました。
中国料理のチョプスイが西にいくとこうなるのかな?


そんなわけで、およそ7日間のウズベキスタン滞在が終わりました。

まずいえることは…
どうせ行くなら暑いとき寒いときを避けた方がよいでしょう。
ムダに体力を消耗してしまいます。

ウズベク人の印象は悪くありません。
スレてないといいますか、自然体でおおむね穏やかな人たちです。
見知らぬ人に対して、突然こちらから質問したときなども、
わかる範囲で答えようとしてくれる様子が伺えます。
タシケントはさまざまな人種が暮らす200万人口都市なので、
逆にこちらが道を聞かれたりしますね。

サービス業に質を求めるのは、まだ酷のような気がします。
外国人相手の商売をしているところはソツがないのですが、
なかなか西側諸国のようにはいきません。

また、サマルカンドのようにキレイに整備された観光都市でも、
ちょっと裏道に入れば「あらら」という落差があったりします。
ショッピングモールのようなハコはできても中身は追いつかず、
営業廃止のホテルや施設も目立ちます。
社会資本が充実するのはまだまだこれからですね。

そして良くも悪くも依然としてロシアの影響が強いのですね。
政治体制は共和制ですが、カリモフ大統領のゆるやかな独裁が続きます。
アフガンや中東の情勢と比べれば、かなり自由で、治安も悪くありません。
独裁は必ずしも絶対悪ではないようにも思います。
カリモフ退陣後の未来が気にはなりますが、一度ソ連に組み込まれた結果、
タリバンのような揺り戻しは起きないのではないかと思います。

西にアラブとトルコ、南にペルシャとインド、北にロシア、東にモンゴルと中国。
中央アジアのこのへんは、それぞれの帝国の最大版図に組み込まれてしまいます。
そこが興味深くもあり、シルクロードが存在するゆえんでもあるのでしょう。
しかし当時そこに生きる人々にとっては、たまったもんじゃなかったでしょうね。

で、またウズベキスタンに行きたいかと問われれば、行きたいと思います。
特に何があるというわけではないのですが…

キルギスやカザフスタンなどの周辺国への玄関口にもなりますし、
ウクライナへの中継地にもなります。
アエロフロートを使う手もありますが、モスクワ経由があまり好きでないので…
(かつてシェレメチボ空港でちょっと電話したら、3000円もとられてました)

なにより滞在してて、気がラクな国だったんですよね。
また訪れる日を楽しみに待ちたいと思います。

それでは長々とおつきあいいただき、ありがとうございました。

(おしまい)

2012年07月18日

ウズベキスタンの面倒

昨夜、神奈川県に住む友人からメールがきました。
ウズベキスタンからのハガキが届いたよ、と。
って、タシケントの中央郵便局から投函して、3週間もかかったんかい!
これでほんまにエアメールなんかいな…

そんなわけで、なんでもスムーズに事が運ぶわけではありません。
ウズベキスタンには、それなりに面倒なこともあります。

面倒その1はコレ。
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レギストラーツィヤ。ロシア語で滞在登録のこと。
外国人は滞在中の所在をいちいち証明しないといけないのです。
旅行者の場合、ホテルが登録を代行してくれるので問題ないのですが、
民泊などで証明がもらえないまま陸路で出国すると、トラブルのもと。

また、1週間連続で宿をとって、途中手荷物だけで1泊旅行してくるような、
二重宿泊的なことは、登録のシステム上できないことになっています。

居住者の場合でも、仕事で二都市を行き来するから拠点がふたつほしい…
と思っても、アパートを二つの都市でそれぞれ借りるのはダメだそうです。


面倒その2は警察官。

地下鉄の地上出入口と改札前には常に警察官がスタンバってます。

で、こちらが何も持ってないときには何もないことが多いのですが、
何か荷物を持っていると高確率で中身をあらためられます。
そしておきまりのパスポートチェックです。

旅行者にはパスポート携帯義務があり、それは構わないのですが、
中にはビザのなんたるかがわかっていない警察官もいますので、
無駄に時間をとられてしまうことがあります。面倒です。

ま、でも、腐るほどいる警察官が犯罪の抑止力になっているかもですし、
質問したり話したりしてみると、警察官の多くは穏やかで常識的でしたよ。


面倒その3。トイレが少なすぎです。
極端な話、トイレのために宿に戻ることすらありました。
公共交通機関にはナシ。デパートにもナシ。
鉄道駅や空港は基本的にチケット所有者しか入場できません。
大きな市場とか寺院の裏側にときどきみつかる程度でしょうか。
みんなどうしているのかと不思議でしたが、観察によると、
とりあえず飲食店のトイレを有効利用しているようですね。


あと、これは面倒とは違いますが、とにかく暑かったです。
湿度が低くて過ごしやすいとはいえ、さすがに気温40℃はツラい。
日陰のない時間帯にはクラクラしちゃいますね。
これが砂漠地帯だと、もっとたいへんなことになるそうです。

もっとも、最近は群馬県や福井県もウズベキスタン並みの気温ですが…

2012年07月17日

飲みものなど

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タシケントの町を歩いていると、こんな屋台?が。
もしかしてビール?

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くいっといってみました。…ビールじゃありませんでした。
ひやしあめのような味の、甘めの炭酸飲料。

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このドリンクの味に似てました。

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レモン緑茶。はじめから中にストローが入ってます。

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リンゴジュース。

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ザクロのドリンクなんてのもありましたよ。

ペット飲料はいずれも1000スム前後で安かったのですが、
輸入品となると何倍もの値段になるのでした。

いろいろ試してみましたけど、印象に残った飲みものといえば、
やはりポットで淹れてもらったお茶ですね。
工事現場のベンチにまでお茶のセットがありましたよ。

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おまけ。バナナ味のソフトクリーム。
夏になるとアイスクリーム屋台があちこちに出現するようです。




2012年07月16日

プロフ

プロフ。
といってもいわゆるプロフのことではなく…
ピラウ、炒飯、ピラフ、パエリアなどなどの仲間がいます。
汎ユーラシア的な米料理ですよね。

ナタリーの企画で森薫さんが調理をなさってますね。
「レッツ乙嫁クッキング」
http://natalie.mu/comic/pp/otoyomegatari02

このプロフ、なかなか食べる機会に恵まれないのでした。

いちばんの理由は炊きあがる時間にありました。
だいたい11時頃に炊きあがることが多いのですが、
その時間だとまだおなかすいてないでしょ?

で、そろそろ昼ごはんの時間かな、と入店すると、
プロフだけ売り切れているケースがままあるのです。

そして売り切れ御免が原則のようです。
ある意味「つくりたてが命」の料理なんですね。

そこで確実にプロフを食すため、有名店に行ってみることに。

「中央アジアプロフセンター」という、店というか施設。

これも『歩き方』に情報が載ってますが、またもや地図外なんです…
ま、なんとかなるでしょ。

中央郵便局に寄って日本あての絵ハガキを託してから出発。
(※切手を貼ってくれたのは局の人ですからね〜)

地下鉄のハビブ・アブドゥラエフかボドムゾルで下車、
テレビ塔を目指して歩きます。すると塔の北側に…

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こんな場所がありまして、奥の方から数人ずつ人が出てきます。
もしかしてココ?(わかりにくいにもほどがある)

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半信半疑で進んでみると、ビンゴ!
エラい人出です。
日本でいえば、満席の巨大ビアホールみたい?

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プロフは屋外の大鍋で男性が調理しています。

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どどんと大量のプロフ。5500スム(220円くらい)でした。
ひよこ豆、黄ニンジン、ドライフルーツなどが入ってます。
タマゴのオプションをつける人が多かったですね。

2012年07月15日

2度目のラグマン

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タシケントにもティムールの像があります。

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そこから西の方へ向かうと、綺麗な公園と道路が整備されてます。

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途中には絵描きさんたちが集まるエリアも。

ここで「AGAT」というカフェレストランを発見。
現地の人でかなり混み合っているので、期待してよさそうです。

で、入店してメニューをめくると…
あたりまえですが、ウズベク語のキリル文字表記オンリー。
すがすがしいほど全くわかりません。お手上げです。

何か知ってる料理を注文するしかないな…

プロフを食べてるお客さんがいたのでそれを注文してみると、
ちょうど売り切れてしまったとのこと。ありゃ。

そこで改めてラグマンを注文。今度はうまくいったようです。

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ラグマン(小サイズ)。2度目のラグマンはトマトベースでした。
パスタでなじみのある味ですので、美味しかったですよ。
お値段は3500スム(140円位)。安っ。

2012年07月14日

グルナラB&B

タシケントで残りの日々を過ごした宿は「グルナラB&B」。
低価格かつ清潔で快適で便利。
バジェット・トラベラーにはオススメですよ。

『地球の歩き方』にも情報は載ってますけど、実は地図外なんです。

目印はバス停近くの「Humo Sarbon」というレストラン。
手前で右折です。その細い道の左側をしばらく歩くと…
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こんな表示があります。

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住所の「40」の数字があるので間違いないようです。この扉の向こうには…

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中庭があります。はじめて訪れたときにはシーツを干してました。
アンズと柿の木が植えられてますね。
ちなみにレセプションは扉からまっすぐのつきあたりです。

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1泊20ドルのシングルに1泊、1泊30ドルのシングルに3泊しました。
30ドルの方はツインのシングルユースです。

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朝ごはんはシンプルで、タマゴ料理の種類を選べます。
このくらいが質量ともにちょうどよいですねえ。

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近所に「グローブス」というスーパーがあるのもなにかと便利です。

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スーパーから宿に向かう道沿いには結婚式場らしき建物がありまして、
おそらく式の後なのだと思いますが、結婚式の場面に2回遭遇しました。

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カボチャの馬車的なアレ。

共同冷蔵庫は自由に使えますし、キッチンも使えるようです。
浴室に置いてある洗濯機は東芝製でした。もちろん使い方は簡単。
で、何事も自分のことは自分でやろうという精神で洗濯機をまわすと…
終わったころに見に行ったら電源が抜かれてました。はて?
不思議に思って尋ねてみると、マシンは宿泊者が使っちゃダメなのだとか。
ありゃ。
ランドリーサービスは8000スム(320円位)でした。


ところで。
これまで記載してきた現地価格はすべて公定レートでの話で、
1ドルあたり1800〜2000スムという換算率になっております。
銀行や大きなホテルで両替をすると、だいたいそうなります。

しかし世の中には実勢レートというものが存在するのです。
実際のスムの価値は公定レートよりも3割ほど低いのが現実…
…という事実があることだけ、お伝えしておきましょう。
そして、このB&Bでは両替サービスがあることも。

2012年07月13日

サマルカンド雑スケッチ

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ティムールが眠ーる、アミール・ティムール廟。

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周囲は庭園として整備進行中のようです。

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バス停。

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こんなゲームが町なかのベンチの上にありました。

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そんなゲームで遊ぶ警官。

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路上の本屋さん。
にわか雨が降ってきまして、急いで片づけます。

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グム百貨店の店内。かなり殺風景です。ピンからキリまで、モノはいろいろ。

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市場のスイカの山。

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そしてサマルカンド駅。

3日間を過ごしたサマルカンドから、タシケントに戻ります。
タシケント行きのアフロシャブ号は17:00発です。

2012年07月12日

シャシリク

シャーヒズィンダ廟群を見学した帰り道。
日陰の少ない場所&時間帯で、ちょっと疲れました。

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アイスがおいしそう。って、このまま売ってるのか…

ビビハニム・モスクの前まで戻ってきたところで休憩。
ちょうど日陰になってまして、座れる場所があるんです。

と、そこでウズベクの女性から英語で話しかけられます。
英語の先生だそうです。昨年学校を卒業したばかりで22歳。

学校はいま夏休みでヒマなのだそうで、話し相手になります。

「同級生はみんな結婚しちゃった」とか、「長女はたいへん」とか、
「お母さんがすすめてくる結婚話はどれもこれも気が進まない」とか、
「休みの日にどんなことしてる」とか、ま、延々とそんな話を…

いまどこの国にいるんだろう、という話題ですが。

で、並んで座って話をしてますと、道行く人が声をかけてきます。
「どこの国の人か」「何語で話してるのか」と何度も聞かれてますね。
平たい顔族の人間とウズベクの女性が並んで話すのは珍しいのかな?

市場にナンを運ぶ仕事をしている少年が何度か前を通りかかるのですが、
ひとことふたこと話しかけられ、最後になぜかリンゴをくれたりしましたね。

英語の先生と別れた後で、ごはんを食べにいきます。

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レギスタン広場の近くにあるレストラン「LABIG'OR」。
テラスが気持ち良さそうでしたので、入店してみました。

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羊のシャシリク。一瞬、意識が焼鳥屋さんに飛びました…
酢をきかせたタマネギスライスが添えられます。
水とナンをあわせて12000スム(480円位)でした。



2012年07月11日

シャーヒズィンダ廟群

いまは荒れ地となっているアフラシャブ(=高速鉄道の名前)の丘。
モンゴルに破壊されるまで、かつてのサマルカンドの町があった場所です。

その丘のふもとには、11〜15世紀の間に造られた廟群が残されています。
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シャーヒズィンダ廟群です。

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入口近くにある双子のドーム。

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階段をのぼりきって振り返ると、こんな風景です。

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メインストリート。

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通路の途中にある廟。

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拡大するとこうなります。ポーズをとってくれるもんでつい。

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この廟はタイルデザインの宝庫のようで、興味深かったです。

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最後に急階段がありまして、つきあたりにまた廟群があります。

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お母さんたちにはかなりきつい階段だと思うのですが、
観光地であり、やはり聖地でもあるのでしょう。






2012年07月10日

サマルカンドクルマ事情

町で見かけるクルマですが、妙に同じ車種ばかりが目立ちます。

目視によるサンプル調査を行ってみたところ、
1位:NEXIA(46%)
2位:Matiz(25%)
3位:Ladaに代表される旧車(12%)
4位:LACETTI(7%)
同率4位:SPARK(7%)
6位:Tico(3%)
という結果となりました。

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これがNEXIA。

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これがMatiz。

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Ladaなどの旧車の例。

ラーダを除けば、すべて大宇=GM=シボレー製のクルマです。
極端に韓国車に集中してますね。
シボレーといえばカマロやコルベットを連想してしまいますが…
同じ車種でDAEWOOマークのとシボレーマークのが走ってます。

各国で投資に見合う利益が得られているのか疑問ではありますが、
家電にクルマに食品と、途上国で韓国の進出を目の当たりにする昨今です。
日本にもがんばってほしいものです。まず自分ががんばらないとだめか。

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ちなみにサマルカンドの古いバス達はいすず製のようでした。
がんばってるなあ。

2012年07月09日

レギスタン広場

サマルカンドのメイン観光地、レギスタン広場です。

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3つあるメドレセの西側にある、ウルグベク・メドレセ。
1420年に建てられた神学校です。
ウルグベク(1394〜1449)はティムールの孫にして、ティムール朝の4代君主。
すぐれた学者でもあり、彼の時代にサマルカンド文化が花開いたのでした。

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内部はこんな造りで、いまは土産物屋になっています。

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ウルグベク・メドレセと対をなすシェルドル・メドレセ。1636年完成。
小鹿を追うライオンと、人面+日輪が描かれています。
偶像崇拝厳禁のイスラム教の教義からすれば、珍しいデザインですね。
このデザイン、ウズベキスタンの紙幣にも登場してます。

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ドームの天井、どこか王蟲っぽい意匠じゃないですか?

シェルドル・メドレセでは修復の様子を見学することができました。

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そして中央にあるのがティラカリ・メドレセ。1660年完成。

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ドーム内の礼拝所は金色でキラキラしてます。
ティラカリは「金箔された」という意味らしいのです。

ティラカリ・メドレセ内には博物館っぽい展示もあります。
あまり売れない土産物を並べるよりいいと思います。

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中庭ではドッピ帽をかぶったおじさんたちがのんびり。

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で、誰がこんな知恵をつけたのだ…




2012年07月08日

サマルカンド新市街

気分を変えてサマルカンドの新市街側を歩きます。

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ティムール(1336〜1405)像。ちょうど人がいたので大きさを比較できますね。
モンゴルの部族出身。結果的に元(げん)代の最大版図のほぼ西半分を回復、
チンギス・ハンの末裔でないため自分ではハン国のハーンとはなりませんでしたが、
実質的に14世紀末期の中央アジアを席巻した、ティムール朝の最高権力者でした。
そのティムール朝の都がサマルカンドなのです。
征服戦争を繰り広げたわけですので、英雄には功罪両面があるものだと思います。
いずれにせよ、ティムールなしではサマルカンドの繁栄はありえませんでした。

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ウニヴェルスィチェッティ大通り。
こういったブールバールは旧ソ連の都市計画のたまものなんでしょうね。
大通りは本当に広くて立派。日本人から見ると無駄にスケールがでかいんです。

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大通り沿いに、なんちゃってマクドナルド。

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ロシア正教の教会。

ここでランチにします。
たまには西洋の料理も、ということで、ロシア&欧風料理の店へ。

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肉団子入りクリアスープ。パスタっぽいものも入ってます。
フリーターテン入りのレバークネーデルズッペを連想しました。

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店の名を冠したスペシャリティ、「オールド・シティ」。
ハムの詰め物をした鶏ロールをニンニク風味で揚げ焼きしたもの。

ドル払いにしてもらいました。お茶込みで、お値段は約11USドル(880円位)。
詳しいメニューもありましたし、外国人慣れしてますし、ラクでしたねえ。

サマルカンドは観光地ですが、食事処は意外に少ないかもしれません。
よさげな店をみつけたら、深く考えずに入店しちゃった方がよいかも。

2012年07月07日

初ラグマン

よく整備されたタシケント通りを北に進むとバザールがあります。
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ショブ・バザールです。

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この黄色のかたまり、砂糖の結晶なのだそうです。
スーパーで小さな棒付きのコレをみつけ、お土産にしたのでした。

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バザールの手前にある巨大なモスク、ビビハニム・モスク。

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道をはさんで向かい側にはビビハニム廟があります。

ビビハニムってのはティムール(ティムール帝国初代君主)の妃ですね。

散歩から宿に戻る途中、チャイハナ(茶店)の前を通ったところ、
同じ宿に泊まっている日本人女性が食事をしており、手招きされて入店します。

チャイハナってお茶とお菓子がある程度かと思ってましたが、
マンティやペリメニなど粉モノ系の軽食もいただけるようです。

その女性は中国に留学中で、歴史が専攻とのことでした。
そして、ウズベクの人とはトルコ語で話をしていました。
ウズベク語はトルコ系の言葉なのです。ウィグルの言葉にも近いんですね。
『MASTERキートン』の、ウィグルが舞台の「砂漠のカーリマン」という回で、
キートンが現地の人たちに「ヤクシムシズ…」と挨拶する描写があります。
「ヤクシムシズ(お元気ですか)」はウズベク語でもそのまま通用します。
一方、サマルカンドでよく話されるタジク語はペルシャ系の言葉ですね。

チャイハナにはメニューがありませんでした。
用意されたもののなかからオススメを聞き、ここでいただいたものは…
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ラグマン。中央アジアふう、具だくさんうどんです。
って、うどんの姿が見えませんけど。
うどん自体は、まだ伸びしろがありそうな食感でした。
スープは野菜たっぷりの豚汁チックで、おいしくいただきました。

で、黙ってたらナンもサモサも出てきてしまいまして、食べきれません。
サモサは持ち帰って夕食となりました。

お値段は全部で11000スム(440円位)でした。それなりの値段したなあ…

2012年07月05日

サマルカンドへ

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ウズベキスタン到着の翌日、タシケント駅へ出向きます。
サマルカンド行き高速鉄道のチケットを入手するためです。
ちなみに、チケットの購入窓口は駅本体とは別にありまして、
駅構内に入るにはパスポートとチケットが必要です。
駅の前に左右2カ所ある東屋のような検問所でチェックされます。
空港も似たようなシステムでした。

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駅のわりと近くにロシア正教の建物がチラリと見えたので、
せっかくなので接近してガン見してきました。

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チケット購入のためロシア語のメモを用意し専用窓口で提示、
時間はかかったものの、つつがなくチケットを入手できました。
エコノミークラス・片道で46000スム(1840円位)。

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乗車するのは最新鋭のアフロシャブ号。スペイン製のタルゴ列車ですね。
アフロ+シャブだと不穏なイメージになってしまいますが。
2時間半でタシケントとサマルカンドを結びます。

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翌朝8時にタシケント駅を出発。途中でこんな軽食が出ます。

サマルカンドの駅に着いたらタクシーに乗れ乗れ攻撃をかわし、バス乗り場へ。
3番バスにしばらく揺られると、中心地レギスタン広場の前に到着します。
バス代は500スム均一(20円位)と格安。
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レギスタン広場。
イスラム建築群は想像より大きいものでした。

みどころは逃げませんので、まずは宿泊先を確保するのが先決です。
レギスタン広場にほど近い家庭的なB&B「フルカット」を訪ねてみました。
あっさり空き部屋がみつかり、シングル30USドルの部屋にチェックイン。
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やはりこちらも果樹を植えた中庭のある、回廊のような造りの家で、
一般家庭におじゃまして普段の生活を覗かせてもらような滞在になりました。
特にこのときには親戚の女性一同が集まっておりたいへんにぎやかで、
中でも2歳くらいの女の子2人のかわいらしさにはやられました。
帰省したときの感覚に似てますね。いい経験になりましたよ。

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ちなみに翌朝の朝食はこんな感じで、甘いペストリー4連発!
その結果、またもや昼ごはんは食べられませんでしたわ…

2012年07月04日

Bozor

タシケントの旧市街側にあるこの建物はクカルダシュ・メドレセ。
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16世紀に建てられた神学校とのことです。

その後ろに青いものが見えてますね。
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これはなんでしょう?

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バザールでござーる。
ここはチョルスー・バザール。2Fはナッツやドライフルーツの店ばかりで、
ちょっと様子を見ようと上ってみたら、つかまって試食攻撃にさらされました。

以下の写真には別のバザールのものが含まれます。

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山と積み上げられる果物。

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ホウキ!

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共同の水場ですね。

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肉の塊を解体し運んでいるところ。

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主食のナンが大量に売られてます。

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タマネギだらけ。

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トマト。

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黄色いニンジン発見。

バザール散策は楽し。
町なかを歩くと、高確率でバザールにぶつかります。
最近ではスーパーマーケットも増え、消えゆくバザールもあるのだとか。

2012年07月03日

ウズベキスタンへの道

いくつかの候補地の中から、今回はウズベキスタンに行くことに。
候補地を絞った理由のひとつに森薫さんの『乙嫁語り』があります。
乙嫁語り 1巻 (BEAM COMIX) [コミック] / 森 薫 (著); エンターブレイン (刊)
舞台がウズベキスタンと限定されているわけではありませんが、
中央アジアの玄関口として、行っておいて損はないと考えました。

ウズベキスタン。ゆるイスラムの国。中央アジアの十字路。
…なんだか国の形が川崎市に似てるような気もします。

航空券の予約・購入は「イーツアー」というサイトを利用しました。
http://www.etour.co.jp/
ウズベキスタンの首都タシケントまでは、国営のウズベキスタン航空、
アエロフロート、韓国系航空会社などが就航しています。

さてウズベキスタン入国にはビザが必要です。

(※2018年2月より、30日間の滞在まではビザ不要となったようです)

http://www.uzf.or.jp/tour/index.htm
こちらのサイトから申請フォームに必要事項を入力するのですが、
いざ書類に変換というところで何回も弾かれてしまいます。
前途多難ですが、ここでくじけていては先に進めません。

なんとか書類の打ち出しに成功し、出発10日前の午前中に大使館へ。
ウズベキスタン大使館は目黒の閑静な住宅地にあります。
恵比寿か渋谷から72系統の東急バスに乗り「入谷橋」下車後、直進→左折。
大きな建物に国旗がはためいているのでそれとわかると思います。
ビザを申請して1週間後以降の指定された時間に、今度は受取に行きます。
ビザ代金2000円を支払い、無事にビザを入手できました。

あとはドルの現金をちょっとばかり用意すれば、ざっくり準備完了です。

あっというまに出発の日がやってきまして、まずは羽田空港に向かいます。
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機内食。

今回のチケットは大韓航空の羽田・金浦往復+仁川・タシケント往復で、
金浦と仁川の間は自分で移動する必要があります。
乗り継ぎまで4時間の余裕があったはずですが、入国にえらく時間がかかり、
さらに空港間移動の高速列車に乗ったものの気づくと反対方向に進んでおり、
乗り換えたりする間にきっちりチェックインの時間になってました。

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仁川空港の免税店付近で貴族の装束に身を包む方々。

確か韓国も空港設備の写真撮影は禁止だったような気がしますが、
どこまでがOKなんでしょう?

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また機内食。

夕方、タシケントに着きました。
ウズベキスタンでは空港や地下鉄の撮影は禁止されております。

空港で40ユーロだけ現地通貨スムに両替。
1000スム(40円位)が最高額なので、すぐ札束になってしまいます。

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これでだいたい20ユーロ(2000円位)ぶん。

若干ボラれ気味と思いつつも初日はタクシー移動。
中級ホテル「グランド・オルズ」に泊まります。シングル1泊45USドル。
この日はすぐ寝てしまい、翌朝早起き。

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ホテルの中庭。中庭のあるつくりの建物が多いようですね。

orznakaniwa2.jpg
たいてい、こんな席もあります。

朝食は充実のビュッフェ。
orzbreakfast.jpg

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朝からたくさん食べてしまいました。
その結果、昼間は何も食べられず…

uzkebab.jpg
夜になってコレを食べただけで食事は終了。
他の地域でケバブやシャワルマと呼ばれるこの食べ物、
この地では「ラバシュ」と呼ばれております。
3800スム(150円位)でした。

2012年07月02日

旅のおみやげ図鑑

はい、まずはウズベキスタンのお土産からスタートです。

nutsedryf.jpg
ナッツとドライフルーツの詰め合わせ。
左下の殻に入ってるのがアーモンドです。

cheeseball.jpg
おそらくですけど、乾燥させてかためたチーズの一種ではないかと。
(参照)http://homepage2.nifty.com/oroti1/cook1.HTM
クルトなのかイリムシクなのかわかりませんが。

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たぶんロシアのチョコ。

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たぶんガム?スイカ味とかザクロ味とか。

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たぶんスープの素とたぶんジュースの素。

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これはまた後ほど出てきます。

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おまけ。電卓を買いました。
「CITIZEN」じゃなくて「CITISUN」。
こんなもの空港で堂々と売っちゃってもう…
イミテーションの持ち込みはご法度でしょうけど、
これはイミテーションですらありません。
こういう製品を作る国といえば…おわかりですよね。

本来のお土産といえば、陶磁器や絨毯などでしょう。
それらはまた次に訪れたときにでも買い求めたいと思います。

2012年06月22日

うずうずウズベキスタン

GWの散財以降、緊縮財政でおとなしく過ごしておりました。

そんな折、一時的ですが仕事に穴があくこととなりました。
少なくとも10日間は休めそうです。

…そうなると、やはり旅の虫がうずうずとうずき出すのです。
生涯に煩悩の数だけの国を訪れるつもりですので。
この際、海の外に行っちゃいましょう。

ただ、またもや休み明けに病院の検査が控えておりますし、
今回は体力的にも予算的にもムリをするつもりはありません。
あれこれ欲張らずに、なるべくのんびり過ごしたいと思います。

日程は22日(金)朝から30日(土)夜まで。移動を除いて正味7日間です。
誘拐されてニュースで会社名がさらされたりしないよう気をつけます。

今回訪れるのは、夏暑くて冬寒く、果物がおいしいところ。
面積は日本よりちょっと大きいかと思います。
航空券は燃油サーチャージ込みで12万5千円。

またクイズにしてもよいのですが、今回は適切な賞品の確保が難しく…
おそらく、お土産は買わずに帰国することになるんではないでしょうか。

それでは行ってまいります〜

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はい、30日夜に帰ってまいりました。暑さにまいりました。
そして経由地ソウルの湿度91%にはまいりました。

もうバレてると思いますが、今回の渡航先はウズベキスタンでした。